大学院進学を前に「進学して後悔しないのかな?」と不安になっていませんか?
明確な目的無く大学院に進学するのは止めとくべきで、高確率で後悔する事になります。
大学院に進学したからといって就職が上手く行く保証はありませんし、研究が上手く進むとは限りません。
研究成果が全く得られずに学部生から馬鹿にされる院生も少なからずいます。
そのため、大学院進学後の生活が理想とは異なり、「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔する人は意外と多いです。
私も大学院博士課程まで進学しましたが、上手くいかずに中退して社会人になった今でも進学した事を後悔しています。
当記事では、そんな私が大学院に進学して無駄だったと後悔していることを具体的に紹介していきます。
私のような失敗したケースを知ることで、これからの進路選びの反面教師として頂ければ幸いです。
著者情報
化学系の研究室に所属して博士課程まで進学。
研究職を目指していたものの、博士課程2年時に体調不良に悩まされて中退。
1年間のニート生活をえて就職するも、研究職とは無縁の職種しか内定を得られずに、大学院に進学したことを大後悔する日々を過ごしています。
私が大学院に進学して無駄だったと後悔していること3選
私は大学院に進学して失敗した人間です。
研究職を目指して博士課程に進学したにも関わらず、博士2年時に中退して研究職になる夢は消えてしまいました。
研究とは無縁の仕事で働いている私ですが、大学院に進学した事を強く後悔する場面があります。
私が大学院に進学して無駄だったと後悔していることは次の3つです。
- 大学院で過ごした時間
- 休みなく研究したあの日々
- 理不尽なことに我慢していた事
それぞれ具体的に紹介していきます。
①大学院で過ごした時間
大学院に進学したにも関わらず、その後の就職活動で失敗してしまうと大学院に進学した意味はほとんどありません。
そうなった場合、大学院の2年間と学費を無駄にしたと言っても言い過ぎではないかと思います。
特に理系の場合は大学院を卒業しないと研究職は難しいため、多くの学生が大学院に進学します。
ただ、研究職は非常に狭き門で、大学院に進学したからといって誰でもなれる訳ではありません。
研究職を目指して大学院に進学したのに、就活に失敗して研究職になれないという事は当たり前のようにおこります。
その結果、大学院卒じゃなくても入社出来る会社に入社してしまい、わざわざ大学院に進学した意味を失います。
私も研究職を目指して大学院に進学したものの、途中で中退してしまい、正規の就職活動もせずに誰でも入社出来る会社に入るしか道はありませんでした。
私の会社は大学院生じゃなくても入れますし、院卒だからといって特別なアドバンテージはありません。
結果論ではありますが、大学院に進学した時間が本当に無駄だったなと感じることが多々あります。
特に、私は博士課程2年時まで在籍してしまったので、修士課程の2年と博士課程の2年の計4年間をドブに捨ててしまったようなもの。
もちろん、自分自身が悪いので自業自得ではあるのですが、それでも「4年早く就職していたらもっと昇格していたのに・・・」とか、「学部4年時に就活していたらもっと良い会社に行けてたのかな?」とかついつい考えてしまうことが沢山あります。
このように、大学院に進学しても就活が上手くいかなければ多くの方が後悔することになります。
当然、大学院に進学したからといって就活が上手くいく保証は全くありません。
私の先輩は学部生の時は地元の有力企業から内定を頂いていたにも関わらず、大学院での就活では内定ゼロで卒業後はフリーターとして工場勤務をしている噂を聞いたことがあります。
このように、大学院に進学しても就活が上手くいかなければ大学院に進学したことを後悔することになるので注意が必要です。
➁休みなく研究したあの日々
(漫画スラムダンクより引用)
私が1番後悔しているのが夜遅くまで研究した日々、土日休みなく研究した日々です。
長時間労働を強要されるブラック企業が社会問題になっているのに、スラダンの三井のように「何で自分はあんなムダな時間を過ごしてしまったのか」と非常に後悔しています。
明らかに睡眠不足で疲れが取れない状態で研究を頑張っており、今思えば非常に非効率なことをしていたと痛感しています。
「大学院生は夜遅くまで研究するのが当たり前」という謎の言葉を真に受けた自分が悪いのですが、休みなく研究したせいで体調不良になってしまいました。
今の私が大学院生なら絶対に17時には研究を辞めて帰りますし、休日も自宅でゆっくり過ごすと思います。
大学院での研究は大事かとは思いますが、1番大切なのは自分自身の健康です。
残念なことに私がそれに気づいたのは体調不良で中退し、自宅で一日中寝ていた時でした。
(完全に時遅しの状態です)
大学院の時の自分自身をもっと大事にしておけば中退する必要も無かったのかな・・・と後悔しています。
③理不尽なことに我慢していた事
特に理系の研究室ではアカデミック・ハラスメントと呼ばれる理不尽なことが沢山あります。
前述したような夜遅くまで研究するなど、「院生なら○○するのは当たり前」という当たり前では無いことがなぜか常識になっていたりします。
私が大学院生の時も休日出勤を強要されたり、研究報告会がスタッフのストレス発散の場になったりと、理不尽なことがたくさんありました。
その中でも一番意味不明だったのが「他大学の学生のための研究データ取りをさせられていた」こと。
その学生は研究室のOBで博士課程で他大学に行ったものの、指導教授に気に入られていたため、進学先では手に入らない研究データを元所属先の学生に取らせるという暴挙がまかり通っていました。
私は連日のようにそのOBから電話がかかっており、研究データを深夜まで取らされていたことが良くありました。
残念なことに私はこのような理不尽に我慢することを選択しましたが、我慢した先に就活が上手くいくとか、教授が推薦してくれるとか輝かしい未来が待っていると勘違いしていました。
しかし、実際に我慢を続けた先には、体調を崩して中退した散々な結果しかなく、大学院で何かを得ることは叶いませんでした。
改善を求めて大学のハラスメント委員会にも相談したものの、「私は文系なので分かりません」と担当に言われて解決しませんでした。
今思えば研究室内での理不尽なことに付き合わずに、さっさと研究室を去れば良かったなと後悔しています。
(本当に時間とお金を無駄にしたと痛感)
このように、一般社会では通用しない理不尽なことが大学院には沢山あります。
一般社会では通用しないけど、研究室ではまかり通っている理不尽なことには付き合う必要はありません。
我慢してストレスを溜めれば体調を壊しますし、鬱になるかもしれません。
それならば、体が健康なうちに研究室を去っておくほうが将来のためになるのは間違いありません。
大学院進学で後悔するかは就活に成功するかどうか
大学院に進学して後悔するかどうかは就活が成功するかどうかにかかっています。
理系の場合は研究職を目指している方が大学院に進学することが多く、希望の就職先から内定を貰えれば大学院に進学した価値は十分にあるかと思います。
ただ、研究職は非常に狭き門で希望する全ての院生が研究職の内定を貰える訳ではありません。
私の場合は博士課程2年時で中退してしまい、希望していた研究職とは無縁の職種で働いており、「それだったら学部生で就職しとけば良かったわ」と後悔することが多いです
私のように就職活動で失敗してしまれば、大学院に進学した時間とお金は無駄にしか思えなくなるので注意が必要です。
もちろん、希望の就職が出来なくなくても大学院での経験が全く無駄だったということはありません。
大学院進学を後悔している私でも、社会人になってから次のようなメリットを実際に感じることはあります。
- 自分自身で考える力
- 大学院手当で給料UP
- プレゼン力
- 勉強する習慣
- ストレス耐性
ただ、就職活動に失敗すれば、これらのメリットがあったから何なんだって話になるわけで、普通に後悔はします。
結局は大学院進学で後悔するかどうかは、その後の就職活動の成功によります。
大学院生なんだから研究を頑張ることも大切ですが、後から振り返って「大学院に進学して無駄だった」と後悔しないためにも、就職活動に成功することを1番に考えるのが大切です。
所詮、大学院進学や研究活動は就活で成功するための手段にしかなりえません。
博士課程の学生やポスドクの方が死ぬ気で研究を頑張るのも日本の未来のためではなく、自分の就職のためでしかないからです。
就職活動さえ成功すれば後悔する場面はほとんどなくなるので、研究のために進学するのではなく、就職のための手段として大学院進学を考えてみてはいかがでしょうか?
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