この記事では、給付型奨学金で有名な「神奈川大学給費生」として神奈川大学を卒業するデメリットについてまとめました。
本気で神奈川大学給費生として、学生生活を送ることを希望している学生さんにぜひ知ってほしいことを記述しています。
神奈川大学の給費生試験に合格し、給費生として採用されることで、年135万円(理系の場合)と一人暮らしの方には年70万円が4年間給付されます。
全国的にもこのような給付型奨学金はめずらしく、この給費生に採用されることで授業料とアパートの家賃を考えなくてすみ、学業に専念することができます。
しかし、給費生として学生生活を送るのはデメリットがあります。
給費生を本気で目指す方に、給費生として学生生活を送るうえでのデメリットをしっかり理解した上で挑戦・入学した方が良いと思います。
記事の執筆者
私は、神奈川大学理学部化学科で給費生として採用され、学生生活を送った給費生OBにです。
大学を卒業して社会人になって5年がたちました。
学生生活および社会人生活をおくるなかで、「神奈川大学給費生」として大学を卒業するデメリット・後悔を感じました。
これから「給費生」を目指す方に向けて、入学して後悔しないために、この記事を書いてみました。
★神奈川大学給費生としてのデメリット
給費生OBの私が感じた、神奈川大学給費生としてのデメリットを下記にまとめました。
- 実力(学力)以下の大学卒業になる
- 就職活動で特別有利にならない
- 勉強の面で、モチベーションを維持することが困難
- 研究環境がしょぼい
以下、詳細を説明していきます。
①実力以下の大学卒業になる
給費生として卒業しても、当然のように「神奈川大学」卒業として扱われます。
神奈川大学・給費生としては評価されません。
給費生に合格する方は、神奈川大学よりも有名な大学に合格することが出来る力があると思います。
私も「静岡大学」「明治大学」「上智大学」に合格しました。
第1志望の大学に落ち、「大学の評価なんて本当の上位以外はどこも変わらんだろう」と思って給費生として入学しました。
しかし、実際は「MARCH」や「国立大学」は思いのほか世間から評価されます。
早慶や旧帝大以外でも「国立大学すげー!!」「有名私立大ですごい!!」って感じです。
せっかく、神奈川大学よりも偏差値が高い有名私大や国立大学に合格する力があるにも関わらず、神奈川大学卒業として扱われるのは非常にもったいないなと感じました。
ちなみに神奈川大学の偏差値は40.0~52.5です。給費生として採用される方は、模試の偏差値が60以上ある人が多いと思います。
社会人になった今では、「もったいなかったな」と感じています。
※出身大学でその後の就職活動等にどのくらい影響があるかは正直私にはわかりません
参考記事:神奈川大学の偏差値 【2020年度最新版】| みんなの大学情報
②就職活動で特別有利にならない
「給費生試験に合格した」という実績は、あくまで高校時代の話です。
就職活動では「大学時代の実績」をアピールするのが一般的のため、せっかくの給費生という実績は就職活動の場では使えません。
参考記事:自己PRは高校時代の内容でもOK?|面接官に与える印象と例文 | 就活の未来
私が大学に在籍していた時には無かったのですが、今では「海外語学研修に参加することが出来る」といったサポートがあるみたいです。
(私の時は、年に1回の面談があっただけです)
そのあたりを上手く利用して、「給費生としての大学時代の実績」を作って就職活動をアピール出来るかもしれません。
③勉強の面で、モチベーションを維持することが困難
給費生として入学すると、学力・勉強の面であなたが、学科の中でNo.1になる可能性があります。
なかなか同じ学科に給費生はいないかもしれません(私の時は理学部で私一人でした)
そして、1年時の大学の授業・まわりの学力に、かなり失望します。
こんなに英語できないの? 化学科なのに基本的な計算が解けないの?など思うことは山ほどあります。
授業も高校時代の復習から入るし、私の学科は、授業もただ教科書を読んでいるだけなので正直授業に出なくても単位は取れます。(そのため、授業はメチャクチャつまらないです)
自分で教科書で勉強して試験だけ出ても高得点が取れます(出席点がある授業は出ときましょう)
ちなみに、英語は高校時代の学力で大学院まで余裕でトップで通用します。
そのため、大学で勉強するモチベーションを維持することは非常に難しいです。
私もどうモチベーションを維持したらよいか分からず、結局ダラダラとした大学生活をすごしてしまいました。
この部分が「給費生試験」の最大のデメリットで、私が一番後悔した部分です。
周りに給費生仲間がいれば違ったかもしれませんが、入学しないといるかは分かりません。
自分と同じ学力、それ以上の学力をもった人が周りにいるキャンパスライフを送ることで、勉強面でかなり刺激になりますし、モチベーションも上がると思います。
可能であれば、せっかくの貴重な4年間をモチベーションが高い状態で勉強してほしいなと思います。
④研究環境がしょぼい
理系の場合、大学4年目に所属する研究室の環境もあまり良くないです。
私が在籍していた化学科の場合、当時、研究装置も古くてすぐに故障したりしていました。
また、生徒だけでなく、偏差値が低い神奈川大学に所属する教職員の方も、結局は神奈川大学の教授のわけで、有名大学の教授と比べると質が落ちると思われます。
私の研究室でも、教授のモチベーションがなく、研究指導を放棄して学生同士で好きにやってくれというスタンスでした。
教授自身が論文を書くこともなく、研究室に顔を出すことも無く、研究室でおきる問題も放置されていました。
現在の研究環境は知らないのですが、有名な大学と比べたら、研究設備・環境は確実に落ちます。
外部に提出する学術雑誌の量・質は、他所の有名大学と比べたら確実に落ちます。
この研究室の問題は、大学4年時だけの問題なので、大学院を希望する場合は他大学の研究室に進学することも考慮した方が良いと思います。
まとめ: せっかくの学力が非常にもったいない
神奈川大学の給費生として合格する方は、一般入試で入ってくる人と比べて明らかに偏差値(学力)が違います。
早慶や旧帝大以外の他の有名な大学も余裕で合格することが出来ると思います。
せっかく努力して学力があるにも関わらず、「神奈川大学卒業」は非常にもったいないと思います。
そのため、将来にわたって、給付される奨学金以上に損をする可能性があると思います。
そのため、家計の問題といったどうすることも出来ない問題で、給費生として大学生活を送ることはありだと思います。
また、社会人の方で大学で勉強したくて入学する方にも向いている制度だと思います(実際に社会人から給費生として入学している方がいました)
ただ、レベルの高い大学に通えることが可能であれば、正直、お金を払ってでも他大学で学生生活を受けた方が、自分にとってプラスになる可能性があります。
神奈川大学で給費生として何か特別な経験が出来るわけではありません。
給費生経験者の私が感じたデメリット・後悔をふまえて、本当に入学するか決めたほうがよいと思います。
神奈川大学給費生のメリットは、正直、給付型奨学金を貰える点だけです。