あなたは、博士課程中退後にどのように就職活動を進めたら良いのか迷っていませんか?
志半ばで研究を断念し、20代後半・職歴無しの状態で就職活動をするのは非常に不安だと思います。
おそらく、これまで研究一筋で就職活動をした経験も無く、余計に不安ではないでしょうか?
かくいう私も、あなたと同様に博士課程2年時に退学してしまい、その後に就職活動をして何とか正社員に採用された経験があります。
私も就職活動をしたことが無い上に、27歳・職歴無しという状態で非常に不安しかありませんでした。
この記事では、そんな私の経験を元には博士課程退学後の就活の進め方について解説しています。
結論として、まずはしっかり休養して気持ちの整理をすることが一番重要です。その後に就活を初めても遅くはありません。
この記事が、あなたの就活の手助けになれば幸いです。
【参考記事】私の既卒就活奮闘記
1. しっかり休んで気持ちの整理をする
博士課程を退学することで大きな目標を失い、将来に対しての不安・焦りでいっぱいだと思います。
しかし、そんな状態で急いで就職活動をしても上手くは行きません。
まずは、しっかり休養して今後どうするのか? 気持ちの整理をすることが大切です。
中退直後に「今後どうしたいのか?」なんて分かるはずもないし、そんな気分ではないと思います。
今まで土日休みなく研究ばかりの日々を過ごしてきているはずです。ここでひと休憩しても罰はあたりません。
1ヶ月でも1年でも今まで研究のせいで出来なかったことに挑戦したり、体調が良くない場合は体調が良くなるまでしっかり静養することが大切です。
私の場合は26歳の博士課程2年時に退学し、その後1年間はダイエットとゲームを頑張っており、完全に現実逃避していました。
1年間はさすがに休みがちかもしれませんが、あなたの気持ちの整理が出来るまで、就活への意欲が湧くまで少し休憩することは少しも悪い事ではありません。
焦って中途半端に行動しても失敗する可能性が高いからです。
20代後半・職歴無しで始める既卒就活が不安な気持ちも当然わかりますが、ぶっちゃけ、職歴なしの26歳既卒も27歳既卒も大して変わりません。
2.方向性をしっかり決める
就職活動をする前に就活の方向性をしっかり決める必要があります。
いわゆる、研究職を完全に諦めるか否かの決断をすることです。
不利と言われる既卒就活でも、(研究職でないのなら)職歴無しの20代後半でも正社員になることは可能です。
(私は最終的に完全に諦めた派です)
しかし、研究職にこだわるのなら相当厳しい就活が待っていることは覚悟しなくてはなりません。
元々採用枠が少ない研究職を新卒の学生と争う必要があるからです。
(新卒の院生でも研究職の内定を貰えない人が多いという現状)
また、研究職を希望しているのに研究メインの博士課程を退学したという事実は、どんな理由であれ採用担当者の方にマイナスな印象を与えます。
採用枠が極めて少ない分、若い新卒の修士卒や研究をやり遂げた博士卒を採用したくなるのは企業として仕方無い部分だと思います。
研究職を目指すのか研究職を諦めるのか。言い方を変えれば、研究職を諦める決心が出来るか否か。
その決断を下すために、博士課程退学後に十分な休養を取る理由の一つと私は思っています。
研究職の正社員型派遣に要注意
企業の研究職を目指すのはメチャクチャ難易度が高いです。
しかし、(矛盾しているようですが)誰でも簡単に研究職に関わることが出来る就職先があるのも事実です。
それが、研究職の正社員型派遣というものです。
特定派遣とは派遣会社の正社員になって、派遣先の企業で働くことです。
【参考記事】正社員型派遣の参考記事
【表で分かる】正社員型派遣とは?気になる将来のキャリアやデメリットを全解説
研究職の正社員型派遣なら大学院卒なら誰でも採用される可能性は非常に高いです。
募集している求人数を見て頂くと分かるのですが、明らかに募集人数が多いので非常に採用されやすいんです。
(実際、私も就活当時に内定を貰っています。行きませんでしたが・・・)
【参考記事】
注意したいのが、正社員という身分ですが、あくまで仕事内容は派遣ということです。
様々な企業や大学研究室に派遣されて研究のお手伝いをする感覚で、研究というよりは実験といった方が分かりやすいです。
単純に派遣された企業側の担当者に言われたことを淡々とこなすだけです。
企業は研究開発に携わる正社員は少数でいいけど、指示通りに手伝ってくれる人はたくさん欲しいということです。
研究のアルバイトみたいなもんです。
この正社員型派遣の最大の欠点は、キャリアアップが見込めないという点です。
あくまで研究のアルバイト(派遣)として働いているため、企業の研究職として身に着けるべき能力が身に付きません。
よく、正社員型派遣の売り文句に「スキルアップ」という便利な言葉がありますが、実験テクニックが身に着くだけで、0から1を生み出す研究能力は身に付きません。
例えば、フラスコの使い方が上手くなる、新しい分析装置が使えるようになる、といった程度のことです。
(私が化学出身なので化学で例えさせて頂きました)
また、私も会社勤めしているので分かるのですが、企業側は正社員型派遣をアルバイトとして見てるので、正社員派遣型の会社から企業の研究職に転職といったキャリアアップが非常に難しい問題を抱えています。
身近な例では、コンビニのアルバイトを正社員に雇おうと思いますか?
あくまでアルバイトはアルバイト、派遣は派遣、そういった扱いをされるのは自然な流れです。
そのため、いったん正社員型派遣で研究職に携わり、その後に企業の研究職の正社員に転職というのは非常に難しい問題です。
また、せっかくの20代を派遣ですごして30代になってしまうと、研究職に関わらず正社員の転職が非常に難しくなります。
(フリータの30代が正社員を目指すようなもんです)
研究職を諦められない方は、どうしても正社員型派遣に就活しがちですが、相当なリスクがあることだけは知っていてください。
「研究職を諦めたくないあなたへ」という言葉に惑わされないように良く考えてください。
また、コチラの記事が研究職派遣のリスクについて詳しく解説されており、非常に参考になります。
www.cryptocurrency-bioresearch.com
3. 就活のポイント:就職エージェントの活用
既卒の就活は新卒の就活で取り組むべきことに大きな違いはありません。
ただ、新卒と比較してしまうと職歴無し・20代後半という年齢のハンデがあるのは仕方ありません。
そして、これまで就活を1ミリもしたことが無い人が、このハンデを背負って一人で就活をするのは本当にキツイし不安でしかありません。
暗くて長いトンネルを一人ぼっちで歩いていくようなものです。
私も27歳で人生初就活を行い、何をしていいのか分からず、お祈りされまくり、不安と絶望の中で毎日戦っていました。
そんな不安な既卒就活を乗り越えるためにおススメなのが就職エージェントを活用することです。
就活エージェントとは、専任の担当者が就活を全面的にサポートしてくれるサービスで、無料で求人紹介から日程調整、書類添削、面接対策と様々なサービスを受けることが出来ます。
(求人先の企業からお金を貰っているので就活生は無料で様々なサービスが受けれるという仕組みです)
【参考記事】
就活エージェントとは?利用前に知っておくべき4つのポイントを紹介! | 就職エージェントneo
この就活エージェントを利用することで次のようなメリットを受けれます
- 的確なアドバイスを頂ける
- 不安・悩みを聞いてくれる
- 求人を紹介してくれる
何より、不安で心細い既卒就活を二人三脚で歩いてくれるのは本当に心強いです。
私も既卒就活の途中から活用したところ、様々なアドバイスを頂き、挫けそうな心を支えて頂きました。
長くて暗いトンネルを一緒に歩いてくれるだけでなく、ライトをつけてくれたり、背中を押してくれたり、一緒になってトンネルからの脱出を手助けしてくれます。
もちろん、併せて個人で情報収集や対策をすることも重要ですが、プロの方の客観的なアドバイスがあると無いとでは全然安心感が違ってきます。
(無料なので、面倒だなと思ったら行かなければOKですし)
履歴書や面接の受け答えなんてどう書いていいか分かりませんし、添削して頂ける人がいないと何時までたっても自信がモテません。
また、大学の就職課でもサポートはして頂けるとは思いますが個人的にはおススメしません。
一度辞めてしまった大学に定期的に通うのは気まずい上に面倒ですし、就職課の方も博士課程中退の就活生を担当した経験が少ないからです。
そのため、大手の就職エージェントを活用するのが既卒就活で一番最短ルートで内定を頂けるのではないか?と思っています。
私が利用したことある「マイナビ」の転職エージェントは大手企業という安心感があるので利用する価値はあると思います。
【参照先】
20代・第二新卒・既卒向け転職エージェントのマイナビジョブ20's
また、私は利用したことがないのですが他にも多くの既卒向け転職エージェントがあります。
例えば、大手企業のリクルートが運営している既卒向け就職エージェントがあり、技術職向けの求人が多数あることで広くしられています。
【参照先】
終りの見えない既卒就活の手助けになるのは間違いありません。
4.まとめ
この記事では博士課程中退後の就活の進めかたについて紹介しています。
中退直後は様々な不安、焦りがあると思います。
しかし、今後どういう方向性で就活するかを冷静に考える上でも、しっかり休養してから就活を始めるのが一番です。
焦っても良いことはありませんし、失敗の元です。また、気持ちの整理が出来てないうちに動き出しても中途半端になります。
まずはしっかり休養してから、次のステップに進んでみてはどうでしょうか?
私もそうでしたが、20代後半・職歴無しの既卒でも正社員にはなれるのは間違いありません。
【関連記事】
※就職エージェントを使うメリットと他の就職サービスがおススメ出来ない理由を解説
※私の既卒就活の経験談を元に内定をゲットするコツを紹介