あなたは、研究室がツラくて悩んでいませんか?
研究室がツラく感じる原因は、あなたの能力ではなく研究室のあり方に問題がある場合があります。
例えば、「土日休みなしは当たり前」、「夜遅くまで実験するのは当たり前」といった風潮はありませんか?
このように、研究室には大学院生はコレくらい当たり前といった暗黙のルールがあり、そのルールを強要され苦しめられている大学院生は多いと思います。
上記のことはブラック企業で当たり前に行われていることであって、決して研究室で行われてはいけないことです。
あなたがツラいと感じる研究室で行われている事は本当にあなたのためなのか?
教授やスタッフ、博士課程の先輩の業績作りに利用されていないのか?
大学院生なら当たり前という暗黙のルールに疑問を持つことはメチャクチャ重要です。
この記事を読むことで、ツライ研究室の原因となる大学院生間にあふれる暗黙のルールに疑問を持つ大切さを感じることが出来ます。
この記事の執筆者
私は化学専攻の大学院に修士1年~博士2年まで在籍し、その後中退しました。
中退した原因は体と心を壊して研究室に行くことが出来なかったからです。
今振り返ると先輩からの高圧的な態度、深夜0時近くまで研究データを取らされていたこと、土日休みなく研究室に行っていたことが原因だと感じます。
この記事では私の苦い大学院時代の経験談を元に、大学院生なら当たり前という暗黙のルールについて疑問を持つ大切さを伝えています。
1.大学院生なら当たり前という暗黙のルールに疑問を持て!!
あなたの研究室や大学院生間に「大学院生なら○○して当たり前」という暗黙のルールってありませんか?
有名所で言うと次のようなことが大学院生としてのルールというかマナーであることが認知されてしまっています。
- 土日休みなしは当たり前
- 深夜まで研究室にいるのが当たり前
あなたの研究室ではこんな考え方している人いませんか?
冷静に考えたら、これって普通にブラック企業と同じ考え方でヤバイですよね?
不思議なことに、この2つのことが悪では無く然るべき行動のように思っている大学院生も多いと思います。
私が大学院生の時にも同様の考え方が蔓延して、私も含めて誰一人疑問を持っていないように思いました。
(偏差値が低い大学だったことも関係あったのかもしれませんが)
「昨日徹夜しちまったぜー」と謎のアピールする同期の院生もいました。
勝手に徹夜する分には問題ないのですが、さらに厄介なことに、間違った考え方を至極当然のものとして他の大学院生に強要するヤツが多数います。
教授や助手等のスタッフ、博士課程の先輩だったりします。
こういった人たちは将来につながる研究業績が欲しいため、大学院生を労働力(雑用感覚)として研究データを取らせたいという思惑があります。
そのため、やれ土日も研究やれだの、深夜まで研究するのが当たり前だの、訳が分からないブラック企業理論を押し付けてくるのでしょう。
私も先輩のデータ取りのために深夜0時近くまで研究させらことが日常的にありました。
上記の考え方に反対する者には「アイツは使えない」と罵倒したり、パワハラしたり、もはやブラック企業と同じではないでしょうか?
ブラック企業のような謎の常識があるのなら、その常識に疑問を持つ必要があります。
2.ブラック企業をどう思うのか?
就活する時には誰もが「ブラック企業だけには入社したくない」と思いながら、必死に優良企業を探しています。
ブラック企業と言えば、アホみたいに残業させられてる上に残業代が発生しない、休日出勤は当たり前なイメージをお持ちだと思います。
ブラック企業によるパワハラ、激務によるうつ病、過労死などニュースになることが多々あります。
【参考記事】
「ブラック企業」ってどんな会社なの?|Q&A|確かめよう労働条件:労働条件に関する総合情報サイト|厚生労働省
ブラック企業には絶対に入社したくない!!と心から思っているのに、ブラック企業と同じ構造をもつブラック研究室に疑問を持つ人は少ないように思えます。
給料を貰っていない分、ブラック研究室の方がブラック企業よりも悪質かもしれません。
深夜まで研究・土日休みなしを継続したら体や心を壊してもおかしくありません。
ましてや、教授や先輩からの叱責のようなパワハラが日常的に行われていれば、体が悲鳴を上げるのは時間の問題です。
私も上記のような研究生活を送り、博士課程2年時に体と心を壊して志半ばで退学しました。
当時の私もそうですが、ブラック企業を問題視していたにも関わらず、同様のことが行われていた研究室に関しては何一つ疑問を抱いていませんでした。
「大学院生ってそういうもんなんだ」と洗脳されていたんでしょう。
体を壊して初めて本当に意味の無い研究生活を送っていたことに気づき、今でもあの無駄な時間を後悔しています。
3.暗黙のルール、それって本当は自分のため?
冒頭で述べた大学院特有の暗黙のルール。
- 土日休みなし
- 夜遅くまで実験する
これって本当にあなたのためでしょうか?
そんなに無理して研究をして何のためになるのでしょうか?
私は修士課程から土日休みなしで夜遅くまで研究をした結果、何かを得ることは無く、失ったものが多数あります。
- 健康
- 新卒枠
- お金
- 時間
これらの事に対して大学側は当然面倒を見てくれません。
そのため、研究室の暗黙のルールを始め様々な理不尽なことに対して、「本当に自分のためなのか」自問自答するのが大切です。
自分のためではなく、教授・スタッフ・博士課程の先輩の業績作りに利用されていないでしょうか?
研究ではなく、論文や学会のためのデータ取りをしていませんか?
もし利用されているのならば今すぐ研究室から逃げ出すべきです。
体を壊したり、鬱になったら全てが終わるからです。
教授やスタッフ・先輩方はあなたの健康のことなんて何一つ考えていません。
大学院は本来教育を受ける場です。夜遅くまで残って研究する義務は全くありませんし、教授や先輩のために無償の労働力を提供する必要はありません。
けっして、私のように研究マシーンになってはいけません。
4.まとめ:ツライ研究室・・・あなたはダマされてないか?
土日休みなし、夜遅くまで実験することを始め、ツライ研究室の様々なおかしな点について疑問を持つ必要があります。
本当にあなたのためなのか?教授や先輩に利用されていないのか?
自問自答し、あなたのための研究生活・大学院生活を送るべきです。
もちろん、あなたが研究にはまったり、学会前なのに研究成果が無くてヤバイという理由で自主的に研究室に残るのは問題ありません。
あくまで、大学院生だから、研究業績が無いという理由で他人から研究を押し付けられるのは普通におかしいし、会社なら完全アウトな行為です。
そんなブラック企業顔負けのブラック研究室に我慢しながら居ても良いことはありません。
一刻も早く研究室から逃げるべきです。正直な所、そんなところで頑張っても得られるものはありません。
体と心を壊してしまっては、今までの時間が全て無駄になってしまいます。
体を壊すぐらいなら大学院をさっさと中退して就活した方が何百倍もマシだからです。