MAJOR(メジャー) (35) (少年サンデーコミックス)
この記事では、大人気野球漫画 MAJORの中で、連載当時は漫画ならではのエピソードが後に現実に起きてしまったコトを紹介していきます。
MAJORは幼い頃に両親をなくした主人公・茂野五郎(本田五郎)の半生を描いた物語で、幼稚園からメジャー引退まで話が続きます。
(現在は、茂野五郎の息子の大吾が主人公である2andシーズンが連載されています)
1994年から2010年まで週刊サンデーで連載されており、当時の野球界ではアリエナイ漫画内だけの出来事が、2021年現在になってリアル世界で起きてしまっているエピソードがあります。
この記事では、漫画MAJORの話が現実に起きてしまった4つのエピソードを紹介していきます。
①打って投げての二刀流 ー 大谷選手
主人公・茂野の理想の野球選手像は「打って・走って・守れ、三振も取れるプロ野球選手」
高校時代はエースピッチャーでもありながら、大事な場面でホームランを打つ強打者でもあります。
ケガにより投手を続けることが出来なった時、父親と同様に投手から打者に転向して日本プロ野球でホームランを打っています。
打って良し、投げて良しの選手は連載当時は漫画ならではのエピソードで現実のプロ野球選手にはいませんでした。
しかし、皆さんもご存知のように、エンゼルスの大谷選手が打って投げての二刀流をメジャーで成功させてしまっています。
まさに漫画を超えた選手として日々話題になっていますが、実は大谷選手は高校時代にMAJORを愛読していたそうです。
MAJORから影響を受けている大谷選手の活躍から今後も目が離せません。
【参照記事】
大谷翔平、高校時代の愛読漫画を現地紙が紹介「リアル『MAJOR』だ」:中日スポーツ・東京中日スポーツ
②球数制限(マニュアル野球)
茂野五郎が入学した海堂高校ではマニュアル野球といって、海道高校が作成したマニュアルに従って勝利のために淡々と野球をすることが義務付けられました。
このマニュアル野球には1試合で投げる球数制限と登板間隔が決められており、海堂高校の投手はこのルールを従う必要があります。
(その他にも、この場面では絶対にバントをする等、バッティングにも様々な細かいルールが設定されています)
連載当時の高校野球はエースが完投して当たり前の時代で、茂野もマニュアル野球を批判して反発しています。
そのため、当時漫画を読んでいた読者も海堂高校が悪者で茂野が正義のような構図が出来上がっていました。
しかし、最近では高校生の投げすぎ問題が話題になっており、2020年春の甲子園から球数制限と申告敬遠が導入されています。
(県予選でも独自の球数制限を設けている県もあります)
【参考記事】
【高校野球】投球制限・球数制限と申告敬遠のルール | 高校野球ニュース
連載当時は悪者だった海堂高校のマニュアル野球が現実になってきております。
そもそも、このマニュアル野球で出来た背景に、海堂の総監督である早乙女監督の長男が連日連投して亡くなったショッキングな出来事がきっかけになっています。
最近の高校野球も海堂高校の考えが主流になっています。
原作ではアンチマニュアルの茂野が海堂高校に負けたことも、そういったメッセージが込められていたのかもしれません。
③WBC
MAJORでは世界大会編(W杯)が描かれています。
まるでWBCのオマージュかと思いきや、実は第1回WBCより前にMAJORで世界大会が行われています。
【参考記事】
MAJOR:国民的野球マンガついに最終回 16年間747話で完結 - MANTANWEB(まんたんウェブ)
そのため、現実のWBCとはルールや結果が違っています。
④両投げ
茂野五郎は小学生の時に右肩を壊して二度と投手が出来ない体になってしまいました。
ただ、茂野五郎は投手を断念することなく、相当なトレーニング後に利き腕とは違う左投げで投手復活を果たしています。
現実では、メジャーリーグのパット・ベンディット選手が両投げ投手として有名です。
2013年WBCではイタリア代表としてプレーしており、その時に右肩が故障していたので左肩で投げたという茂野のような話もあります。
同投手が2008年のデビュー戦で両投げVSスイッチーヒッターとの勝負で、互いに左右(打席とグラブ)を交互に入れ替えていたため、「先に投手側が投げる利き腕を決める」という新ルールを作った選手としても有名。
【参考記事】
ドジャース、両投げ投手・ベンディットとマイナー契約 2年ぶりメジャー登板目指す | ベースボールチャンネル(BaseBall Channel)
また、作中では中学生の同級生である山根が茂野の影響を受けて、ケガをした右投げから左投げに転身しています。
番外編:相手選手を潰す指示
海堂高校のマネージャーで作中No.1の極悪非道な江頭。
海堂高校を退学した茂野を潰すため、茂野が転校しようとする高校すべてに圧力をかけ茂野を野球部に入部させないように働きかけた。
そのため、野球部の無い聖秀学園で一から野球部を作った時、あえて練習試合の申し込みを受け、控え選手に茂野を潰すように指示。
当時は完全に漫画だけの世界と思って読んでいましたが、まさか現実にそんなことを指示する人間がいるとは衝撃を受けました。
それが、日大アメフト部のタックル問題です。
【参考記事】
日大アメフト部問題が野球漫画MAJORのワンシーンと類似という声も - スローライフブログ
MAJORを読んでいた方なら、このタックル騒動がニュースでやるたびに江頭の顔が頭に浮かんだのではないでしょうか?
漫画では相手を潰す極悪非道なシーンがたまにありますが、現実で同様のことが起きてしまうとは・・・。
関連記事
①鉄仮面・眉村健の名言集
②私が大好きな漫画ベスト20を紹介