当記事では非破壊検査員に興味女性の方に向けて、非破壊検査という業界が女性にとってオススメ出来ない理由を紹介しています。
非破壊検査は物を壊さないで構造物の健全性を評価する検査方法で、化学工場など様々な場所で活躍している分野です。
非破壊検査は一般的には3Kと言われる職場であり、危険な場所での検査や重労働などの体力的にキツイ部分もあり、元々は男しかいない職場。
最近でこそ女性の検査員を見かけることもありますが、まだまだ珍しい存在で今でも男中心の業界であるこに違いはありません。
そのせいで、業界全体でいまだに女性検査員を受け入れる環境が整備されていない時代遅れの部分もあります。
こういった観点から、次のように非破壊検査は女性にオススメ出来ない部分がいくつか存在しています。
- ロッカーや女子トイレなどの設備が整っていない
- 女性に仕事を教えられる人がいない
- 舞い上がってセクハラに走るオジサンも
当記事では非破壊検査歴10年以上の私(男)が、実際の経験談をベースに女性にとってオススメ出来ない理由を紹介していきます。
1.そもそも男女関係なくオススメ出来る職場ではない
冒頭でも述べましたが、非破壊検査という業界は3K(キツイ・汚い・危険)の職場な上に給料が低いのが特徴。
そのため、男女関係なくオススメ出来る職場ではありません。
働く場所は高所や狭所、閉鎖空間(槽内)であり、油断すると本気で命を落とす危険性が常にあります。
その上、夏場になると熱中症の危険と隣り合わせで検査を進めなくてはならず、夏場は熱中症で救急車に運ばれる作業員を何回も見ることに。
(「熱中症に気を付けてね」と上長に言われて毎日作業しに行きます)
また、SDMと呼ばれる繁忙期には1ヶ月休み無しで100時間近く残業することもあり、この時期はサービス残業もしている先輩方は意外と多いです。
(働き方改革で残業規制があるため)
話せばいくらでも良くない点はあるのですが、結論を言えば「男性・女性関係なくオススメ出来る仕事ではないのかな」というのが私個人の意見です。
その上で、元々が男性中心の職場のため、女性の方にはより働きにくい環境になっている所の方がまだまだ多いはずです。
※非破壊検査の業界がツライ事をコチラの記事でまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。
【あわせて読みたい】
2.非破壊検査員が女性にオススメ出来ない3つの理由
最近では「女性をもっと採用しよう」という動きもある非破壊検査界隈。
私の会社でもそういう動きはあるのですが、男の私から見ても「女性にオススメ出来ない職場だよな・・・」と思うことも多々あります。
それが次の3つのことです。
- ロッカーや女子トイレなどの設備が整っていない
- 女性に仕事を教えられる人がいない
- 舞い上がってセクハラに走るオジサンも
それぞれ詳しく説明していきます。
①ロッカーや女子トイレなどの設備が整っていない
非破壊検査の業界は男社会であり、女性の方が入社することが無い状態で長年過ごしてきた所があります。
そのため、更衣室や女性用のトイレというのが無い可能性が高く、女性の方からしたら不便なことが多々あります。
実際に私が前に所属していた営業所には女性用のトイレが無く、高卒の女性の方が入社するということで急ピッチでトイレを作ったことがあります。
また、実際に検査を行う化学工場の場所も女性用のトイレが圧倒的に少なく、現場事務所から異様に遠かったりと面倒なことが多いです。
さらに、現場で利用している事務所には更衣室といった気の利いたものはなく、男性の方はその辺で着替えているという状況。
所属する営業所にはそれなりの設備は整えてくれると思いますが、働く場所にある現場事務所はお客さんの設備のため、所属会社ではどうにもすることが出来ません。
これまでずっと男世界でいた影響もいまだに強く、そのため、女性の方にとって検査を行う現場では男性と比べて不便な点があることは間違いありません。
➁女性に仕事を教えられる人がいない
非破壊検査の仕事は現場にて組んだ先輩に色々教えてもらいながら覚えていきます。
ただ、これまで男社会で過ごしてきた弊害もあり、女性の方と喋れない男が多いのも事実。
他の業種と比べておそらく独身率や童貞率は非常に高く、大人のお店でしか女性と喋ったことが無い・・・という人間も意外といます。
そのため、男の後輩と同じように女性の後輩に教えることが出来ず、どういう風に接すれば良いのか分からない人が多いです。
そのため、先輩から色々教えてもらえる機会が少なく、せっかく入社したのに中途半端になってしまう状況が起きる可能性も。
私が前にいた営業所でも男性陣がどう接していれば分からず、せっかく入社した女性社員が中途半端な状況に嫌気がさして辞めていきました。
③舞い上がってセクハラに走るオジサンも
いままで男社会で過ごしてきた弊害もあり、女性の検査員の方がいるとテンションが上がって良くないことをしでかすオジサンたちがいます。
今まで女性がいなかったせいで距離感が分からず、「○○ちゃん」と呼んだり、「彼氏がいるのか?」とか平気で聞いて社内で問題になったことも。
ある先輩は出張中に距離感を間違い、ホテルの自室の入り口に「昨日の○○はセクハラなので止めてください」といったメモが置かれる失態をしております。
最近では「非破壊検査も女性の活躍を」と女性検査員を増やそうという動きが各社であったりします。
ただ、今まで10年以上も女性検査員がいない部署では女性との接し方が分らず、喋れないだけでなく世間ではセクハラと呼ばれる行動をしちゃうひとがいるので注意が必要です。
3. 入社するなら女性検査員がいる部署を選びましょう
非破壊検査の業界自体は3Kの職場で体力勝負の面もあり、女性だけでなく男性にもオススメできる業界ではありません。
そして、業界全体で男社会で回ってきたため、ロッカーやトイレといった設備面で女性向けに作られていないのが現状です。
また、会社として「女性を増やそう」という動きはあるものの、実際に入社すると現場サイドはどうしていいた分からない・・・ということが起きてしまいます。
もし、非破壊検査の業界への就職を希望するならば、すでに女性検査員がいる部署を選ぶのが一番だと思います。
女性の先輩がいるところなら、設備面も最低限配慮されている可能性もありますし、女性の先輩から色々と仕事を教わることが出来ます。
女性の検査員がいない所に一人で配属するよりも、他の女性の先輩がいるところに就職した方が苦労も少なくて安心じゃないかなと思います。
この記事があなたの役に立てれば幸いです。
【関連記事①】非破壊検査のツライことをまとめてみました
【関連記事➁】これから非破壊検査の業界に入る方にお勧めの本を紹介