【合格体験記】非破壊検査 PTレベル3の二次試験に合格するポイントを紹介します

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何かと情報が少ない非破壊検査レベル3の二次試験。

 

先日、何とか2回目の試験でPT3の二次試験に合格することが出来ました。

 

当記事では私がPT3の二次試験に合格した時に意識した点をまとめてみました。

 

特にF問題に関しては解答が分からないため、「絶対にコレで合格出来る!!」という絶対的なものではありませんが、一つの参考にして頂けたらと思います。

 

 

1. パートDとE問題の対策

 

パートDとEに関してはマークシートでの試験のため、そこまで難しい訳ではなく、テキストと問題集を繰り返し勉強することで合格することが出来ます。

 

レベル2の試験対策と同じ流れで勉強すればパートD・Eは問題無く攻略出来ます。

 

具体的に私が行った勉強方法は次の4つです。

 

  1. レベル2までの知識を復習
  2. レベル3のテキストをしっかり読む
  3. 工業会から提供されている過去問集を3周以上する
  4. NDIフラッシュの問題を解く

 

それぞれ詳しく解説していきます。

 

① レベル2までの知識を復習

PTレベル3の勉強する前に、レベル2までの知識を復習していた方がスムーズにレベル3のテキストを読み進めることが出来ます。

 

当然ですが、レベル3のテキストはレベル2までの知識があることが前提で書かれています。

 

レベル2までの知識を忘れてしまった状態でレベル3のテキストを読んでも、理解しにくい部分もあるでしょう。

 

また、PTレベル2までの知識でレベル3の試験問題が解ける問題もあります。

 

そのため、PTレベル3の試験勉強を始める時は、まずはレベル2の復習から始めるのがオススメです。

 

 

➁レベル3のテキストをしっかり読む

レベル3に限らず、NDIの試験勉強はテキストを読んで問題集を解き、分からない問題はテキストに戻って確認することが基本だと思います。

 

レベル3のパートD・Eを合格するにはレベル3のテキストをしっかり読み込むことが必要です。

 

テキストの内容をしっかり理解していないと、問題集や過去問を少しアレンジされた問題でも全然対応出来ないことが多いです。

 

 

周りのレベル2受験者の中で過去問しか勉強していない人はいませんか?

 

そういった人は高い確率で不合格になっているのが私の印象ですが、テキストを理解してないと応用がきかず、過去問を少しアレンジした問題すら解くことが出来ません。

 

(そういう人に限って、過去問と全然違う問題が出たと言い訳するのはアルアルかと思います)

 

そのため、少し難関な部分もありますが、レベル3用のテキストをしっかり読み込むのが大切です。

 

③工業会から提供されている過去問集を3周以上する

私は非破壊検査工業会から提供されている過去問集を使って勉強しました。

 

(会社が工業会の会員なら過去問集を見ることが出来ます)

 

2022年に新しくPTレベル3用の問題集が出版されているのですが、私が受験した時は発行年数が古い問題集だったので使いませんでした。

 

(レベル1~3がまとまっており、試験には出ない記述問題があったので使うのはやめました)

 

せっかく新しく問題集が発売されているので、問題集で勉強してから力試しに過去問集で勉強する流れが良いかと思います。

 

過去問集は解説がしっかりしているので、問題集を使って勉強したとしても1回は解説を見ておくと勉強になります。

 

過去問集でもNDIの問題集でも3周以上解くことで知識が定着しますので、何度も問題を解いて弱点をつぶしていきましょう。

 

④NDIフラッシュの問題を解く

NDIフラッシュの問題は1回は目を通しておくのがオススメです。

 

試験で正答率が低い問題をいくつか解説されています。

 

多くの受験生が苦手にしている部分だと思いますし、NDIフラッシュの中からも同様の問題が出題されることがあるので、チェックしておくと合格しやすくなります。

 

レベル2の試験でもNDIフラッシュは「絶対に読むべき教材」という位置づけだと思いますが、レベル3の試験でも合格するのに欠かせない教材です。

 

 

2. F問題の対策

レベル3の試験で1番難しいのがF問題の手順書作成です。

 

解答例が無いため、何をどれくらい書いて良いのか全く見当がつかず、試行錯誤しながら問題に取り組まなければなりません。

 

2022年春季の試験ではF問題の合格率が29.9%と低い数字になっています。

 

私がここに書くことも「これが絶対に正解か?」と言われたら自信を持って正解とは言えません。

 

手順書問題の正解が分からないため、何が正解なのか誰も知らないからです。

 

そのため、一つの考え方の参考として頂けたらと思います。

 

 

 

私は2回目にF問題に合格しましたが、その時に意識したことは次の6つです。

 

  1. NDIフラッシュの解説をしっかり読み込む
  2. 点数配分を意識する
  3. JIS Z 2343-1~6をしっかり読み込む
  4. NDT手順は必要最低限のポイントだけ書く
  5. NDT手順はPTレベル1を参考にした
  6. しっかり事前練習をしておく

 

それぞれ詳しく解説していきます。

 

 

①NDIフラッシュの解説をしっかり読み込む

NDIフラシュにはレベル3のF問題についての解説コーナーがあります。

 

NDIフラッシュは試験を運営している日本非破壊検査協会が発行しているため、そこには合格するためのヒントが隠されています。

 

そのため、NDIフラッシュに書かれている注意事項に関しては手順書にしっかり反映させるべきです。

 

2023年1月までに全部で5回分の解説があるため、F問題の対策をする第一歩としてNDIフラッシュをしっかり読み込む必要があります。

 

➁点数配分を意識する

JIS Z 2305 付属書Dにレベル3のNDT手順書に関する点数配分が示されています。

 

全体で9項目あり、それぞれの項目が何点分あるのか決まっています。

 

F問題は1時間しかないので試験時間はかなりギリギリです。

 

そのため、点数配分が低い所は簡単に書き、点数配分が高い項目はしっかり記入するというメリハリが大切です。

 

例えば、項目2のNDT技術者の項目は2点しかないので、その項目は後回しにして最後に時間があった時に書く位でも良いです。

 

また、項目5のNDTの実施では全部で40点分あるわけですから、この項目をおろそかにすると絶対に落ちます。

 

試験時間終わり間際で書くであろう項目7のNDT手順は3点しかありません。

 

試験後半で時間が足りなくて焦った時に、項目7を捨てて他の点数の高い項目に狙いをしぼった方が点数は高くなります

 

そのため、JIS Z 2305の付属書Dの手順書問題の点数配点はしっかり理解しておくべきだと思います。

 

③JIS Z 2343-1~6をしっかり読み込む

PTに限らず、どのNDT方法でもそうですがJIS規格に従って各検査を行います。

 

JISで規定されていることは絶対に守らないといけないため、JIS規格から外れたことを書いてしまうと当然減点されます。

 

例えば、蛍光探傷試験で使用するブラックライトの紫外線強度は1000μW/cm2以上であると規定されています。

 

そのため、この数値を低く書けば当然アウトになります。

 

JIS 規格はしっかり頭に入れてF問題の作成を行なわないと絶対に合格出来ません。

 

また、レベル3の勉強にJISの本は必須ですので、自分用に1冊買っておくのがオススメです。

 

 

④手順は必要最低限のポイントだけ書く

多くの人が悩むのはNDT手順をどこまで詳しく書いたら良いかではないでしょうか?

 

私も毎回悩むのですが、私の中では結構シンプルに必要最低限のポイントだけ書いた方が良いのでは?と考えています。

 

そもそもNDT手順書を元に正確な手順を記載したNDT指示書が作られるため、NDT指示書なみに具体的な手順を記載するのはおかしいハズです。

 

そのため、レベル2技術者がNDT指示書を作れるだけ最低限の手順と試験結果に大きく関わる注意事項を書いていけばいいと思います。

 

NDTフラッシュでも「それぞれの項目についてポイントを簡潔に記述する」と書かれています。

 

 

例えば、溶剤除去性の除去処理の項目では「きれいなウエスで乾拭きし、次に洗浄液を含ませて除去する。過洗浄や除去不足にならないように注意すること。」位でおさえておいて、指示書で書くような「ウエスがうすいピンク色になるまで除去する」という具体的なことは書くべきではないかと思います。

 

あまりに具体的に書いてしまうと、それはNDT指示書になってしまいますし、試験時間もなくなります。

 

私はNDT手順に関しては必要最低限のポイントと試験結果に影響される注意事項だけ書けばOKなんじゃないかと感じています。

 

(浸透時間や現像時間、廃液処理の時の試験体の置き方、紫外線強度など、試験結果に関わる部分は絶対に書きましょう)

 

1回目の試験の時は結構詳しく書こうとして落ちましたし、UT3の時も必要最低限のポイントだけ書いてみたら5回目の試験で合格した経験があります。

 

何が正解かはまだ私も掴めていませんが、NDT手順書という性質上、NDT指示書のような現場で行うための全ての手順を書いてはいけないハズです。

 

(NDT手順書は何か?という所を把握するのも試験合格に重要かもしれません)

 

⑤NDT手順はPTレベル1を参考にした

                           (レベル1の参考書)

 

NDT手順はPTレベル1の参考書がかなり役立ちました。

 

私は蛍光探傷試験や後乳化探傷試験は現場で行うことがないため、正しい手順を覚えるためにPTレベル1の参考書で勉強しました。

 

PTレベル1の教科書では写真付きで手順と具体的な注意点が書かれていますので、かなり手順書作成で役立ちました。

 

わざわざレベル1の教科書を読むのは面倒かもしれませんが、私はF問題合格にかなり役立たったと思っています。

 

溶剤除去性も含めて、すべての試験手順を熟読すると手順書作成にかなり役立ちます。

 

 

⑥:しっかり事前練習をしておく

どのNDTレベル3試験でもそうですが、事前に手順書を作成しておかないと本番では太刀打ちできません。

 

試験本番では60分しかなく、与えられた問題用紙を見ながら考えているようでは最後の設問まで到達しません。

 

過去に出題された課題に対して答案を作成および暗記をし、出題された問題を見て覚えたことをただただ書いていくようにしないと時間が足りません。

 

 

最近のPT3のF問題は過去に出題された問題と同じような問題が出題されている傾向があります。

 

ただ、微妙に条件や設問の問われ方が違ったりするので過去の課題とどこが違うのか、どう解答を変えていけばよいのか考えて解答する必要があります。

 

私が合格した時は「寒冷地でのPT検査」が出題されましたが、過去では運転中の検査だったのが今回は製造時の検査になっていました。

 

(そのため、検出目的となる「きず」の種類が違ってきます)

 

設問も微妙に違っていたように感じる部分があったので、過去課題からの違いを意識してしっかり対応していくことが重要です。

 

作成した課題は社内の人に添削やアドバイスを貰うのが良いと思いますが、そういった人が見つからない場合はCIWの二次試験対策を受講するのも一つの手段です。

 

3. JISの本は1冊持っておくのがオススメです

PTレベル3だけでなく、各NDIのレベル3を受験する時にはJISの本が必須です。

 

JISを読み込まないとF問題には中々合格出来ません。

 

普段は会社にあるJISの本を必要な時に見ていると思いますが、試験勉強をする時には自分用に1冊もっておくのがオススメです。

 

会社にあるJISの本をコピーするのは面倒なので、自宅に1冊あれば必要な時にすぐに調べられるので大変便利です。