当記事では「危険物乙種4類(乙4)の合格率がなぜ低いのか?」についての理由と試験に合格するための勉強方法について解説しています。
危険物乙4は様々な場所で必要とされ、就職等にも強い人気資格です。
危険物乙種には1類から6類に分類されていますが、残念なことに1番需要のある4類の合格率が異常に低く、他の類の半分以下の合格率になっています。
(令和4年度の合格率は30.1%)
危険物乙4の合格率が異常に低い理由は次の3つあります。
- 記念受験が多すぎる
- 一番最初に受けるのが乙種4類だから
- 試験を舐めてかかる
一方で、危険物乙4の合格率が低い事で「試験自体が難しいのでは?」と感じるかと思いますが、実際は合格率の割にはそこまで難しい試験ではありません。
ボイラー2級のような一般的な資格試験と同様に、テキスト及び過去問を繰り返し解けば誰でも合格することが出来ます。
当記事では危険物乙4の合格率が低い理由と合格するための勉強方法を詳しく紹介しています。
当記事を読むことで、危険物乙4の低い合格率に惑わされることなく合格に必要なことを知ることが出来ます。
※結論から言いますとコチラのテキスト1冊を繰り返し勉強することで問題無く合格出来ます
著者情報
過去に危険物乙4及び危険物甲種に合格済み
当ブログにて自身が取得している資格の合格するための方法、オススメのテキスト等を発信しています。
1.危険物乙4の合格率が低い3つの理由
危険物乙種4類(以下、危険物乙4)は乙種の中で1番需要が高い資格ですが、残念なことに合格率が一番悪いことでも有名です。
実際に令和4年度における危険物乙種の合格率は次のようになっています。
- 1類:68.1%
- 2類:68.5%
- 3類:69.8%
- 4類:30.7% (令和3年度は36.1%)
- 5類:70.6%
- 6類:67.4%
たしかに乙4だけ他の類と比べて2倍以上合格率が低く、この合格率は上位資格の危険物甲種の34.6%よりも低いという不思議な状況です。
この合格率だけ見ると「危険物乙4は非常に難しい試験なのか?」と不安に感じると思いますが、実は危険物乙4は特別難しい試験という訳ではありません。
(他の類と同じ位の難易度と言っても間違いでは無いかと思います)
一般的な資格試験と同様に、1冊のテキストを理解して過去問を何度も解くことで誰でも合格することが出来ます。
危険物乙4の合格率は低いけど
— ゆん先生 危険物乙4 (@yun_sensei) May 27, 2021
特別難しいってわけでもない。
受験する人数が多いため、
不合格になる人も多い。
結局、合格率なんて参考程度にしか
ならないからあんまり考えなくても
大丈夫ってこと👌
危険物乙4の合格率が異常に低くなってしまう理由は次の3つあります。
- 記念受験が多すぎる
- 一番最初に受けるのが乙種4類だから
- 試験を舐めてかかる
それぞれ詳しく説明していきます。
理由①:記念受験が多すぎる
危険物乙種4類はガソリンスタンドやビル管理、工場など様々な場所で必要とされる資格です。
他の類よりも需要が凄く高い資格であるため、その分受験者数がとても多いのが特徴。
令和4年度の試験では乙4の受験申請者数は81,499人。
乙4以外では約5千人ほどが受験申請をしているので、乙4の受験者数が異常に多いのが分かります。
危険物乙4は受験者数がメチャクチャ多い人気資格です。
そのため、「とりあえず受験してみようかな?」と記念受験をする人が多くなるのが実情です。
実際に令和4年度の受験申請者81,4999人中、実際に受験した人数は72,441人と約1割もの方が受験会場にすら来ていません。
(受験会場に来ない人数は合格率の計算には使われていません)
さらに、実際に受験した人の中でも勉強不足だけど申し込みしたから受験会場には行こうという記念受験の人は多いと思います。
危険物乙4は受験機会が多い上に受験料が4.600円と安く、気軽に受験申請しやすい資格なのも記念受験が多くなる原因です。
また、工業高校でも就職のために危険物乙4を受験する事が多く、学校の方針でやる気が無くても強制的に受験させられる生徒もいると聞いたことがあります。
このように危険物乙4は人気資格のために「とりあえず受験してみよう」という記念受験生が多いので、その分どうしても合格率が低くなってしまいます。
理由➁:一番最初に受験するのが乙種4類だから
危険物乙種の1類~6類の中で1番最初に受験するのが4類がほとんどだと思います。
その理由は危険物乙4の需要が高いので、真っ先に取得する価値が高いからです。
危険物乙種の試験には科目一部免除制度があり、何かしらの乙種危険物取扱者免状があれば、3科目中「法令」と「物化」の2科目が免除になります。
参照先:試験科目及び問題数|危険物取扱者試験 |一般財団法人消防試験研究センター
多くの危険物乙種の受験者は最初に4類を受験し、その後に必要に応じて他の類を受験することが一般的。
そのため、危険物乙4の受験者の多くが科目免除無しの3科目を受験しており、他の類では乙4合格による科目免除で1科目しか受験していないことが圧倒的に多いです。
3科目と1科目では勉強量が3倍違うので、どうしても危険物乙4の方が不合格者が多くなるのは仕方無い部分があります。
危険物取扱者試験については、乙四がずば抜けて合格率が低いことで有名なのじゃよ
— 水智あきら@日常垢 (@arika_kaoru) May 14, 2020
それはなぜかというと「科目免除なしの状態で最初に取得するのはほとんど乙四だから」
理由③:試験を舐めてかかる
危険物乙4は人気資格ゆえにネットでも色々な情報が飛び交っています。
「1夜漬けで合格できる」、「過去問暗記でOK」なんて聞いたことありませんか?
危険物乙4はそこまで難しい試験ではありませんが、このような勉強で合格出来るほど甘くはありません。
危険物乙4は簡単だという情報を真に受けて勉強期間が足りない状態で試験に挑む人は意外と多いと思います。
おっしゃ!!!危険物乙4受かったぁ!!
— 不知火🗾ぷぉ (@dekopon46) November 21, 2018
あんなに受験者いたのに合格者少なくてビビった
ほんと基礎知識があるなら無勉でもいけるかもだけど
畑違いだと難しいからちゃんと勉強した
所感、舐めたら確実に落ちる一夜漬けとか無理
危険物乙4はそこまで難しい試験ではありませんが、それでもテキストでの理解と過去問を繰り返し解かないと落ちる試験です。
そのため、最低でも1か月程度の勉強期間は確保しないと合格は難しいと思います。
危険物乙4は簡単という噂を真に受けると、勉強不足で試験に余裕で落ちるので注意が必要です。
2.危険物乙4に合格する勉強方法
危険物乙4は合格率が低いものの、そこまで難しい試験ではありません。
1冊のテキストをしっかり理解し、過去問を繰り返し解くことで誰でも合格することが出来ます。
特に、私がオススメのテキストはコチラの「わかりやすい! 乙種第4類危険物取扱者試験 【大改訂第2版】 (国家・資格シリーズ 102)」のテキストです。
危険物・消防設備試験では著者の工藤さんのテキストが合格できる参考書として定評が高く、いわゆる「工藤本」と呼ばれる人気の資格参考書になります。
試験に出る重要事項がイラストや図、様々な語呂合わせによって簡単に覚えれるように工夫されています。
コチラのテキストには十分すぎる問題数が掲載されているので、過去問を別で買う必要はなく、この書籍1冊を何度も繰り返せば合格することが出来るのでお金も安く済みます。
さらに、実際の試験でもコチラに掲載されていた問題と非常に似たような問題が多く出題されたので余裕をもって合格することが出来ました。
勉強時間は十分に確保する
危険物乙4の試験で1番注意しなくてはいけないのが、「危険物乙4は超簡単」と油断して勉強不足で不合格になることです。
あなたの事前知識によって勉強時間が異なるので、「○○時間勉強する必要がある」と言い切ることは出来ないのですが、1か月・2か月前から余裕をもって勉強を開始することが大切です。
テキスト及び過去問を3周以上繰り返し勉強すれば大抵は合格出来るので、勉強するテキストを見てどれくらい時間がかかりそうか確認してから余裕のある計画を立てるのがオススメです。
3.まとめ
当記事では危険物乙4の合格率が低い理由と合格するための勉強方法について解説しました。
危険物乙4の合格率が異常に低い理由は次の3つによるもので、決して難しい試験ではありません。
- 記念受験が多すぎる
- 一番最初に受けるのが乙種4類だから
- 試験を舐めてかかる
一般的な試験と同様にテキストの理解と過去問演習を繰り返し行えば、誰でも合格することが出来ます。
そうはいっても1週間や10日といった短期間での勉強では勉強時間が足りずに不合格になります。
余裕をもって数か月前から勉強をスタートするような勉強計画を立てるのがオススメです。
※効率的な資格の勉強方法に関してはコチラの本が参考になります。勉強が苦手な方はかなり参考になる部分があるのでオススメです。