あなたは研究室の装置を壊してしまい色々と不安を感じていませんか?
特に、一番心配なのが「装置を弁償しなくてはいけないのか?」という問題です。
大学で使用する装置には保険がついているので、悪意がありすぎる過失を除いて、あなたが弁償をする必要はありません。
先生から言われた操作方法を間違えたり、手が滑って落としてしまった等、コチラに過失がある場合でも大丈夫です。
なので、装置を壊してしまったならば、隠したりせずに正直に先生や先輩に報告するのが1番です。
(もちろん怒られはしますが、逆に言えば怒られる位で解決します)
私も何百万もする研究室の装置を壊したことがありますが、論文の追い込みをしている院生の先輩に怒られた位で済んでいます。
当記事では研究室の装置を壊した時にどうしたら良いのか、対処法を具体的に見ていきましょう。
1.研究室の装置を壊しても弁償する必要はない
研究室の装置を誤って壊してしまっても弁償する必要はありません。
高価な装置には保険がかかっており、故意でなければ保険が適用されるからです。
(「装置を壊してやろう」とわざと壊した場合は保険は適用されませんが、その場合は損害賠償請求と言う別の問題に発展します)
たとえ、手が滑ったり、マニュアルに書かれた手順を間違えたり、先生から絶対にやってはいけないと注意されたことをやってしまっても弁償する必要はありません。
普通に研究や実験をしている範囲で壊してしまった分に関しては、操作方法を間違えるといったコチラが悪いと思われることでも大丈夫です。
そのため、高額な修理代を払うという心配は一切する必要はありません。
仮にですが、「修理代を出せ!!」と要求された場合は明らかにおかしいので、学生課やハラスメント委員会に相談してください。
2. 怒られはするが、逆に言えば怒られるだけで済む
研究中に装置を壊してしまったとしても弁償する必要はありません。
ただし、装置を壊したことに対しては当然怒られはすると思います。
装置を壊したことによって他の人の研究が止まり、研究が出来ないことで周囲から厳しい言葉が飛んでくる可能性も。
また、不注意や間違った操作によって壊した場合は、どうしてそのような事をしたのか?と先生から厳しく追及されることもあります。
私は学部生の頃に研究室に1台しかない触媒装置を壊してしまい、論文の追い込みをしている院生の方から絶叫されたことがあります。
(足りないデータを取る必要があったのに、私が壊して研究がしばらくストップしたからです)
装置を壊した原因や周囲の人によって程度に差はありますが、怒られることは覚悟すべきだと思います。
逆に言えば、怒られる位で済みますので、思っている以上に大事にはなりません。
3.装置を壊してしまった時の正しい対処法
どんな理由であれ、装置を壊してしまったことは仕方ないことです。
大切なことは装置を壊した後の行動です。
私の経験を元に、具体的に次の4つの対処法を意識するのが重要だと思います。
- 先生や先輩にありのままを報告する
- 何が原因か自己反省は必要
- 気持ちが落ち着くまで研究は休憩する
- 反省している感じは出しておこう
それぞれ詳しく見ていきましょう!!
①先生や先輩にありのままを報告する
装置を壊した後についつい考えてしまうのが隠蔽することです。
怒られるのが嫌で何とか誤魔化せないか考えてしまいますが、それだけは絶対にやってはいけません。
装置を壊れたままにした状態で放置すれば、一言謝れば済む事なのに犯人探しが始まって大問題に発展します。
もしかしたら壊したまま放置したことで装置の状態が悪化するかもしれません。
また、隠したことが後からバレた時が一番大変で、研究室内での評価は一気に底に落ち、誰もあなたを助けてくれる人は今後いなくなります。
恥ずかしながら、私も研究室で高価なガラス器具を壊したことを隠蔽したことがあります。
その時は上手く隠せたのですが、心の中での罪悪感はすごかったですし、数年後に研究室仲間で飲んだ時にポロリと喋ってしまってドン引きされました。
指導教授や研究室側でも今後同じように壊れないように対策を取る必要がありますので、正直にありのままを報告すべきです。
➁何が原因か自己反省は必要
多くの人は1度の失敗は許してくれますが、同じ失敗を何度もすることを許してくれる人はほとんどいません。
装置を壊したことは良く無い事ではありますが、今後同じようなミスをしないようにすることがとても大切です。
そのため、「なぜ装置を壊してしまったのか?」をしっかりと反省し、今後につなげていきましょう。
③気持ちが落ち着くまで研究を休憩する
どんな形であれ、装置を壊してしまったら気持ちが動揺してしまいます。
動揺した状態で研究を進めても上手くいきませんし、そんな気持ちでは他のミスが出やすいかと思います。
私の同級生は10万位するガラス器具を壊し、気持ちが動揺したまま同じ作業をしようとして、別の10万円するガラス器具を壊すという悲劇を起こしました。
このように、気持ちが不安定な状態で研究をしても、立て続けにミスが起きる可能性が高まります。
失敗した分を取り戻したい気持ちは分かりますが、自分自身の気持ちが落ち着くまでは研究を休憩するのが1番です。
片付けだけしっかりとして、可能であれば2~3日は休みを貰って自宅でゆっくりと過ごしてみてはどうでしょうか?
④反省している感じは出しておこう
装置を壊した時は100%あなたが悪い訳では無い場合があります。
装置が古くて調子が悪く、いつかは壊れる運命の時がたまたま今回だったのかもしれません。
先生や先輩の説明不足のせいで起きたミスの可能性もあります。
正直な所、私が500万円の触媒装置を壊した時は自分が悪いとは一切思わなかったです。
ただ、あなたがどんなに悪くなくても、周りはそういう風には思いません。
装置が壊れて研究が進まない怒りの矛先はあなたに向っています。
装置を壊したのに「俺は悪く無い」という態度を取れば、周りから反感を食らうのは必然。
そのため、周囲には反省している感じを出していくのは重要です。
必要以上に謝ったり、いつもよりテンション低めで落ち込んだフリをしたり、落ち込んで研究室に来れないという体で休んだり。
本当に反省している場合は問題ありませんが、内心は全く反省していない場合は反省感を出していくのは、これ以上騒ぎを大きくしないためにも重要な処世術です。
4.まとめ
当記事では研究室の高価な装置を壊してしまった時にどうすれば良いのか対処法を紹介しました。
研究や実験の範囲なら自腹で修理することは全くありません。
なぜ壊してしまったのか、その過程を正直にありのままに先生や先輩に伝えればOKです。
装置を壊したことで怒られるかもしれませんが、1回怒られるだけですので変に隠すことは絶対に辞めておきましょう。
今後の対策のためにも、正直に話しておけば同じようなミスは起きないように対策することが出来ます。
あなた自身も同じミスを起こさないようにしっかりと反省する所は反省し、今後の研究を頑張っていけるように切り替えることが重要です。