あなたは、技術英検 (旧 工業英検)をご存知でしょうか?
技術英検は科学技術文章の読み書きする能力を評価する検定で、理系の大学生にとって
かなり有意義な英語検定です。
私も大学生の時に工業英検3級(現 技術英検2級レベル)に合格しました。
理系学部の方は普段の授業から卒研まで、嫌というほど科学英語と関わることになります。
高校までの英語の授業とは勝手が異なる科学英語に戸惑うかもしれません。
この記事の主題である科学英検2級は、科学技術英語の基礎を学ぶことができるので理系大学生におススメな検定です。
(レベルが大学卒業程度なので履歴書にも書けます)
この記事では、理系の大学生にとって技術英検2級がおススメな理由を解説しています。
- 1.技術英検(旧工業英検)の概要
- 2.技術英検2級が理系大学生におススメな理由3選
- 3.技術英検2級の勉強方法
- 4.技術英検2級の注意点
- 4.1 学科に関係ない英単語も覚える必要がある
- 5.まとめ:技術英検2級は理系大学生におススメの資格です
1.技術英検(旧工業英検)の概要
技術英検(旧工業英検)は「科学技術文章を英語で読む能力・書く能力を客観的に評価する」ための資格検定試験として、公益社団法人日本工業英語協会が主催しています。
以前は「工業英語能力検定」と呼ばれていましたが、2020年5月から「技術英語能力検定」(通称:技術英検)と呼ばれています。
技術英検の級は、難易度が高い順にプロフェッショナル、準プロフェッショナル、1級、2級、3級があり、従来の工業英検の級とは以下のように対応しています。
- プロフェッショナル = 工業英検1級
- 準プロフェッショナル =工業英検2級
- 1級 = 工業英検準2級
- 2級 =工業英検 3級 (大学卒業程度)
- 3級 = 工業英検4級
私は大学卒業程度の工業英検3級に合格しており、履歴書にバッチリアピールさせて頂きました。
1.1 技術検定2級のレベルについて
技術検定2級の求められるレベルは、公式HPによると以下のように記述されています。
科学・技術英語の語彙力があり、構文・分法を理解している。
これだと大学卒業程度かよく分かりませんが、過去の工業英検3級時代は下記のように学歴でハッキリと記述されていました。
(技術検定2級は工業英検3級と同等)
大学専門課程・工業高等学校専門学校上級学年、専門・専修・各種学校在学程度の工業英語の応用知識を有する者
ちなみに、下位級の技術検定3級(旧 工業英検4級)は「工業高校の知識を有する者」、上位級の技術検定1級(旧 工業英検準2級)は「大学院課程・工業高校等専門学校上級学年の知識」を有する者です。
1.2 技術検定の開催日時
2021年は1月、6月、11月の3回検定が行われます。
ただ、プロフェッショナル級は6月、11月の年2回しか受験機会がありません。
参照先:試験日・受付期間・試験会場・検定料 - 公益社団法人日本工業英語協会
2.技術英検2級が理系大学生におススメな理由3選
理系の大学生にとっておススメな理由は下記の3点あります。
- 技術英語の基礎が学べる (卒研等で役立つ)
- 意外と簡単に取得できる
- 大学で推奨されている場合がある
それぞれ解説していきます。
2.1 技術英語の基礎が学べる
理系大学生の場合、普段の講義から研究室での卒研まで、嫌というほど研究テーマに関する論文を読み書きする必要があります。
大学卒業まで技術英語を避けては通れない環境があり、そんな技術英語の基礎を学ぶのに技術英語2級は便利です。
技術英語は高校英語と異なり、テクニカルライティングという技法が使われます。
これは、技術文章を明確に(clear)・簡節に(consic)・正確に(correct)という3Cという書き方で書きましょうという技法です。
高校までならった仮定法などの複雑な文法は使わず、誰が読んでも同じ情報が伝わるようにシンプルな文章になっています。
高校英語とは異なる技術英語というものに最初は戸惑うかもしれません。
そういう面で技術英検2級で技術英語の基礎を学ぶことは、理系大学生にとってかなり有意義なものになります。
参考記事:特許翻訳者 中山裕木子さん | コラム | 英字新聞のジャパンタイムズがお届けする 通訳・翻訳業界の総合キャリアガイド
2.2 意外と簡単に取得できる
技術英検2級は全問マークシート方式で難易度は高くなく、意外と簡単に取得できます。
そのため、大学卒業程度を証明する英語検定を比較的容易に合格できます。履歴書にも書けて就職活動にも便利です。
(評価されるかは良く分かりませんが)
誰もが知っている英語検定として英検やTOEICがありますが、英検は準一級、TOEICは600あたりと中々ヘビーだったりします。
参考記事:TOEICや英検はどのレベルなら履歴書に書いていい? | リクルートエージェント
それぞれの英語検定で求められている英語力が違うので、当然それぞれ勉強する価値はあります。
どのみち大学で避けては通れない技術英語なので、サクッと技術検定2級を取得してから他の英語検定に力を入れても良いかもしれません。
2.3 大学で推奨されている場合がある
私が大学生の時は技術英検 (旧工業英検)の受験が推奨されており、当時の工業英検3級で2単位、2級で4単位取得できる制度がありました。
他大学の理系学部でどのくらい工業英検が推奨されているか分かりませんが、推奨されている場合は取得しておいて損はしないのではないでしょうか?
3.技術英検2級の勉強方法
技術英検2級は全問マークシートのため、公式テキスト及び問題集を何度も繰り返し勉強することで合格する力が身に付きます。
逆に言えば他に受験用のテキストはありません。
ちなみに公式テキストは私が学生の時から変わってない模様です。
4.技術英検2級の注意点
技術英語の基礎を学ぶ上で技術英検2級はかなり役立ちます。
ただ、デメリットまではいかないものの2点ほど注意点があります。
- 学科に関係ない英単語も覚える必要がある
- マイナーな英語検定
4.1 学科に関係ない英単語も覚える必要がある
試験の性質上しかたないことですが、学科に関係ない英単語をたくさん覚える必要があります。
私は化学系でしたが、電気・生物・情報などの英単語もたくさん覚えました。
もちろん幅広い知識が身に付くというプラスの面に言い換えることもできますが。
4.2 マイナーな英語検定
英検やTOEICと言った超有名な英語検定と比べて、技術英語はかなりマイナーな英語検定です。
そのため、履歴書に書いても就職活動の時にプラスになるかは分かりません。
(決してマイナスにはならないと思いますが)
ただ、技術英検2級で技術英語の基礎を学べるので、勉強することや資格取得すること自体は、あなたにとって有意義なものになるのは間違いありません。
5.まとめ:技術英検2級は理系大学生におススメの資格です
この記事では理系の大学生にとって技術英検2級がおススメな理由を紹介しています。
高校英語とは違う技術英語の基礎を学ぶことができ、意外と簡単に大学卒業程度の英語検定に合格できるからです。
マイナーな英語検定ではありますが、理系の大学生にとって勉強になる検定です。勉強することは損にはなりませんし、卒研まで知識を生かせるます。